フィルムパスト
前回、久しぶりにフィルムを現像した話の続き。乾燥させ、今回はスキャンです。現在、フィルムのスキャナーとしてはEPSONとCanonがありますが、僕はEPSONを所有しています。理由は2つほどあって、まずひとつにラインナップとしてEPSONの上から2番目のグレードのスキャナーがCanonでは一番よいクラスのスキャナーと同等品であること。つまり、Canonの最上位機種で満足できなくとも、EPSONならもう一つ上のランクのスキャナーを選ぶ選択肢があるのです。ラインナップに余裕があったほうがいいということです。そこで、僕はそのEPSONの上から2番目のグレードのスキャナーを選んで買いました。もう一つの理由として、CanonのスキャナーならカメラもCanonでないと、となんとなく思っていることがあります。僕の常用カメラはNikonですからEPSONを選ぶ理由になりました。実は写真用のプリンターもEPSONとCanonの2強なのですが、同様の理由でEPSONのにしています。
しかし、フィルムスキャナーには色々と不便な点もあります。主にソフトが使いづらいこと、スキャンにかなり時間がかかることの2点です。
そもそもデジタル化するならフィルムで撮る必要はないはずなのですが、それでもフィルムカメラのほうが望ましいと思える場面がある限り、フィルムのデジタル化は避けて通れない道なのです。フィルムとデジタル、管理を別にするとかえってややこしいですからね。前回も触れた通り、いつ撮ったか覚えていないような写真が多くて驚きました。そもそも撮ったかすら疑わしいようなカットすらありました。
新しいと最近乗った飛行機でのカット、古いと2年前くらいでしょうか…フィルムとデジタル、印象としてはフィルムの方が感情的なように思えるのですが、それは表面上の所作でしかないのかもしれません。撮ってすぐ見れるデジタルのほうがより感情に近い、という考え方はないでしょうか。場面すら覚えていない写真に感情は求めづらいですが、デジタル写真がカタログになってディスプレイに表示されていれば直近の写真はすぐに記憶が甦ります。それに、デジタルの何枚でも撮れる、という特徴が前後のカット同士を補い合い、より記憶を強固なものにしてくれます。
一方でフィルムの曖昧さというのもまた面白いと今回のスキャン作業で感じました。撮った瞬間の記憶や感情という写真本来の持つ作用に拘らなければ、別の日に撮った、全く無関係の写真が並列して現れる面白さというのは頻繁に撮影するデジタル写真では感じることが難しいものです。フィルムは撮影後、つい現像せねばと焦ってしまいますが(そのくせ今回は長いと2年放置しました)、普段デジタルばかり使うからこそ、フィルムでは長いスパンでのんびり一本のフィルムを使う、という楽しみ方もありかもしれません。
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