2020年3月30日(月)
処の東西を問わず、よき工藝が栄えたところには、常に協団の精度があったのです。
柳宗悦『民芸とは何か』
デンマークのアンティーク家具が僕含め、高い人気があるのは民藝だからだろう。
事実、デンマーク家具にはマイスター制度があった。また、北欧の寒さに適応した、狭小な家に使いやすいよう、家具には様々な工夫がされてある。これを用の美と言わずして何か。また、一部に著名なメーカーはあるものの、そのほとんどが無銘の家具である。柳宗悦がデンマーク家具を知っていれば、感激していたことが容易に予測できる。
あいにく、人気があるのに対して供給が少ないため(アンティークは数に限りがあるからアンティークだ)、柳宗悦が民藝の条件とした安価とは言えないが。ただ、それでも一生使うものと考えれば家具は安物を買い換えるより安価と言える。
実はつい先日、引越しのタイミングで新居に合わせてデンマークの蛇腹の棚を購入した。蛇腹の棚はデンマークの家具によく見られる造作だ。蛇腹式に戸が収納されるため、扉が開くだけのスペースが不要になる。また、一枚木から蛇腹ができている様は実に美しい。以前買ったテーブルも、もう12年ほどになる。一生使い続けるだろう。
2020-03-30 | カテゴリー 写真日記 | タグ
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