スチールにフルサイズってホントに要るか?


(写真はEXAKTA。35mmフィルムのカメラながらウエストレベルファインダーを搭載した大変よいカメラ)

前提

知っている人には当たり前のことですが、カメラのセンサーのサイズは画質を左右します。例えば同じ1200万画素でもセンサーサイズが大きいほうが1画素あたりの面積が広く、シャッターを切ったときにより多くの光を取り込めます。そういう意味でしばしばカメラの画素はバケツに例えられ、光は水に例えられます。

センサーサイズの違いは低感度域においては白から黒へのトーンの豊かさ、つまりダイナミックレンジの広さに表れ、高感度域においてはノイズの多さに表れます。ただし、画像処理エンジン次第でも違いが出るため、技術力の進歩も影響します。

センサーサイズごとの客観的な大きさと個人的な印象

コンデジなどでよく普及しているのが1/2.3型サイズというセンサーサイズです。豆粒くらいです。6.2mm×4.7(あるいは4.6)mmで、かなり小さいサイズ。日本人に馴染み深い単位である、東京ドーム換算すると東京ドーム約0.00000000012個分です。小さい素子ですが、多くのスマホはさらに小さいサイズで、ちょっとカメラを意識したスマホが搭載するのがこのサイズのセンサーです。最近よくなったと言われますが、スマホの写真はスマホで見るから粗に気づかないだけで、パソコンで見ると酷いです。ソフトウエアの処理能力でごまかしているだけですが、スマホの写真は奥行きがないのでかえってAIなどの分野が入りやすい気がします。

ドローンだとPhantom 4やMavic Proがこのサイズです。個人的な感覚ですが、とても扱いづらいサイズです。RAWで撮影してもイメージ通りのレタッチが難しいからです。

次に小さいのが1/1.7型と呼ばれるサイズ。7.6×5.7mm。そう言われても実際の大きさが想像しにくいと思うので、東京ドームに換算すると東京ドーム約0.00000000014個分です。ちょっとだけよいレベルのデジカメに採用されています。僕が持っているカメラだとペンタックスQ7。

次に2/3型と言われるサイズです。 少し大きめのセンサーです。採用されているカメラは少ないのですが、富士フィルムのXQシリーズなど、いい感じのカメラに使われています。比較のために東京ドーム換算すると約0.00000000016個分になります。

1インチセンサー。その名の通り、センサーのサイズが1インチ、というわけではなく、13.2mm×8.8mmの大きさです。約0.00000000023ドーム。このあたりから急にセンサー、大きくなるなあ、と印象で、高級コンデジと言われるカメラに載っています。ソニーのRXシリーズが有名で、約10万円のカメラです。個人的な感覚ではパンフォーカスで撮影された写真約なら違和感なく丁寧なレタッチができます。ドローンだと僕の愛機、Phantom 4Proがこのサイズです。

続いてデジタル一眼レフに使われだすAPS-Cサイズ(23.7mm×15.7mm、キヤノンの規格はさらに少し小さい)は普通に使えるセンサーです。初めて一眼レフを買った人のほとんどはこのサイズのセンサーに触れるはずです。フルサイズと比較してここの階調が違うよね、と説明を受けてようやく確かに少し差がでてるかもしれないなあ、という程度の差です。ただ、一昔前のカメラで、画素数を優先して設計されたAPS-Cセンサーの中には、正直、きついなあ、と思うセンサーもあります。東京ドームだと約0.00000000041個分。ついでに計算すれば東京ドームにはこのAPS-Cセンサーが約2,439,024,390個並べることができるということです。わかりやすいですね。ちなみにAPS-Cセンサーと1インチセンサーの間にはオリンパス、パナソニックのカメラをはじめとしたマイクロフォーサーズサイズのセンサーもありますが、僕はそのセンサーが載ったカメラを使ったことがないので省略します。残念です。

そしてようやくフルサイズ。36mm×24mm。35mmフィルムと同じサイズですね。文句なしに高画質です。東京ドームは省略します。

(写真はツァイスイコンのボックステンゴール。レンズはイマイチ。6×9サイズで中判フィルムを使うのでフィルムコスパが最悪)

そもそもフルサイズ

前述したように、フルサイズはフィルムと同じサイズでさらに言えばライカ判。ライカが映画用のフィルムから開発した、つまり、100年以上前の規格です。今ではカメラの中でも大きいサイズとされていますが、当時、というかデジタルカメラが全盛する前はコンパクトなサイズの規格でした{それ以上の規格が中判(645、66、67など)、大判(4×5など)}。写ルンですもフルサイズですからね。

フォーサーズは発表されたときにはデジタルならではのサイズ、と謳っていましたが、他のカメラメーカーもいつまでもフィルムの基準にこだわらず、特にソニーあたりは新しいセンサーサイズでカメラとマウントラインナップしてきてもよかったのでは、と思います。逆に考えれば、センサーのサイズは写真にさほど影響がないからサイズを変える必要がない、ということかもしれませんけどね。

ここで、今回のタイトルのフルサイズのセンサーって本当にいるか、ということに僕自身の回答を言うならば、画質的には不要ですが、どちらかというと充実したラインナップのレンズがそのまま使えることのメリットが大きい、ということになります。

PENTAXや富士フイルムのデジタル中判は中判と謳いつつもフィルムの中判サイズよりも面積が小さいです。デジタルならではの新しい規格を感じますが、名称。まずは中判という名前を使わないことから始めてみてはいかがでしょうか。

2018-01-12 | カテゴリー カメラ | タグ

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