Nikon Df、完成されたスチールカメラのその唯一の欠点
2016年夏、未だに僕のメインカメラはNikon Dfのままです。発売日に買って、今日ここまで使ってきました。その特徴的な外観のみならず、機能的にも申し分のなくスチール(静止画)用としては完成したカメラにさえ思えます。
しかし、このすばら美しいカメラにも唯一の欠点があります。それはアイピースが外れやすいことです。アイピースとはざっくりいうと一眼レフのファインダーの覗く部分についていて、目やファインダーを保護するものです。外さなければ普段は気にしないものですね。これがないとファインダーを覗くときにカメラのプラスチックに目を直接ぶつけることになるので、痛かったり、メガネが傷ついたりします。
そしてDfのアイピースはNikon憧れの丸型アイピース。これはNikonの一眼レフカメラは上級機とそれ以外でアイピースを使い分ける文化がいつからかあって、あるレベル以上の機種はアイピースが丸型なんですが、他の一眼レフは角型というところから来ています。現行だと、丸型のアイピースを採用しているのはフラグシップのD5、高画素機D810、APS-Cの最高機種D500だけではないでしょうか。それと並んでDfも丸型なのです。
しかし、Dfのアイピースは外れやすい。何故でしょうか。それは他のカメラはファインダーを保護したり長時間露光中にファインダーから光がカメラ内部に漏れないようにするための遮光幕であるアイピースシャッターというものがあるのです。そして、アイピースシャッターを閉めていない時はアイピースが外れないようにロックがかかるのです。しかし、Dfにはアイピースシャッターがないのでいつでもアイピース外せるのです、いやぽろぽろ外れるのです。
ちょっと気になって調べてみたところ、様々なサイトで同じことが書かれていました。素人から頑固アマチュアまで万遍なく揃って、時にはネット掲示板や短文投稿サイト顔負けのマウンティングの取り合いになるため、いつもは話半分程度でしか見ていない価格ドットコムでも言及されていたのを見つけました。人間、普段は関わりのないものでも自分の意見に近いものだけは積極的に評価するものなのだと気付きました。
そんなわけで、先週末、Nikonにローパス清掃と合わせてファインダー清掃もお願いした直後、見事にアイピースを紛失しました。確認しなかった自分にも責任があるとはいえ、外れやすいことがわかっていて、いつもはキツめにファインダーに締めていたアイピースが、Nikonに清掃出した直後に外れたのです。これはNikonのアイピースの閉め方も悪いだろう、ということで本日、試しに文句の電話を入れてみました。
そうしたところ、お渡しの時に付属品の確認にサインしたでしょ、と軽くあしらわれた後、いつもお使いいただいているお客様の信頼を失わせて申し訳ない、とアメとムチを使い分けられました。いつも使っている、とは頻繁にサービスセンターにカメラを持ち込んでしまうからだろうか、と電話後に思ってしまいました。断っておきますが、電話口で対応してくれた人は親切でした。NikonとしてDfのアイピースが外れやすいことはすでに認識しており、設計者にフィードバックしているとの話もいただけました。それならちゃんと清掃後にキツく締めてくれ!後継機のDf2がどうなるか、楽しみだな!
ここからようやく第二部です。その後、アイピース、また外れる可能性のある新しいのを買うのもいい加減ストレスですので、別のアイピースにしよう、と思い立ち、マグニファイヤーを買ってみました。マグニファイヤーとはファインダー像をマグニファイするものです。日本語でいうと拡大するものです。ファインダーが1.2倍くらいになり、ピントが合わせやすくなるメリットがあります。それならなぜ最初から拡大しないのかというと、拡大するデメリットとしてファインダーの隅が見づらくなるのです。それと、若干ですが、背面モニターと重なってしまいます。最近、マニュアルフォーカスで撮る機会も少しずつ増えてきたのでいいかな、と思っての購入です。ちなみにマニュアルフォーカスは望遠レンズで使うことが多いです。広角レンズだと被写界深度が深すぎてどこにピントの山があるのか、つかみにくいのです。
ファインダーが少し出っ張っていますね。これをかっこよいと思う派と思わない派で内紛が起きております。「DK-17M」というパーツと「DK−19」というパーツを組み合わせてつくります。作り方はGoogle先生がよく知っています。そんなことよりもこういう細かいチマチマしたパーツを公式で販売しているNikonがやはり僕は大好きだ、ということを言いたいのです。しばらく使ってみて文句があるようならまた書きます。特に文句がなければ記事にはしません。
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