Infra Red
週末に赤外線撮影というものを試してみました。新宿御苑です。
カメラのセンサーというものは人が見えない光線も感知します。センサーというものが光の波長を捉えるものだから、そういうものなのです。
デジタルカメラは人が見ているものと同じものが写るよう、赤外線をカットするIRフィルターというものをセンサーについています。ただ、そのフィルターの強さはカメラごとに違うので、赤外線を感知しやすいものから、ほとんど感知しないものまで様々あります。IRフィルターが弱い、といっても通常の撮影ではほとんど影響のないレベルです。
IRフィルターが弱いカメラに対して、通常撮影とは逆に人が見える可視光のみをカットしてやると空気中の僅かな赤外線のみをセンサーが捉えるようになります。これが赤外線撮影の原理。ほんとに僅かな光なので、ほとんどのカメラでは日中の撮影でも三脚が必要なレベルです。そしてその僅かな光の世界は通常、人が見えない世界だから、独特なのです。そうはいっても、赤外線の効果が顕著に出る被写体や条件はある程度限られていますけども。考えてみたら当然で、赤よりも波長が外にある光を赤外線と呼んでますが、外にあるかどうかなんて人の可視光が基準になっているのです。光からしたら、人から見えるかどうかで赤外線だの紫外線だの勝手に差別されていい迷惑でしょう。
撮影した写真は通常、真っ赤になっているので調整する必要がありますが、これがなかなか奥が深い。しかし、こればっかりにはまると普通の撮影ができなくなりそうで、恐ろしいところです。赤外線写真の教えてくれるのは人の眼で捉える世界はほんとに一部でしかないこと。視点が凝り固まってきがちな我らが日常に、ペプシコーラバオバブ味のような刺激を与えてくれます。
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