Adobe Lightroomの新機能「かすみの除去」がときたまいい感じです
ちょっと時間経ちましたが、Adobe Lightroom CCもしくはLightroom6(どっちか好きな方を買ってね!)の新機能「かすみの除去」がいいです。いつも使うわけではないですが、使えるときはすごく便利。この機能、スマホのアプリなどではすでに実装されたものもありますから、Lightroomがスマホアプリの後追いをしたわけです。時代は変わりましたね…
飛行機からの写真でテストしました。昨年(2014)の9月から電波を飛ばさない機器であれば離着陸時でもデジカメを使えるようになったので僕はもう飛行機乗るとバリバリです。この日のフライトは酷いものでした。フライトが10分遅れたのはまだしも、出発前にゲートの変更があって、羽田空港の遠いゲートまで重い機材を持って移動し、乗る飛行機も急遽変更になり、飛ぶ予定のない予備の機体だったのでしょう、窓が明らかに清掃してないのがわかるくらい汚れていました。個人的には重い機材を持って無意味に移動させられたのと窓が汚れているのが特にがっかりポイントでしたが、まだ飛行機が飛ぶだけラッキーなのでしょうね。そんなわけで窓が汚れていて写真もなんか全体的にぼんやりした感じになってしまいました。上のがそうです。このときのヒストグラムはこんな感じ。
ヒストグラムに対して特にコメントはないですね。続いて、この全体的にぱっとしない写真を「かすみの除去」で調整します。
一気にバリッとしました。遠くに飛んでいる飛行機も、前の写真だとぼけーとしてるのに今度はちゃんと分かります。窓が汚れていたなんて忘れてしまいそうです。「かすみの除去」という名前はむしろ「窓の汚れの除去」にしてもいいんじゃないか、というくらいです。このときのヒストグラムはこうです。
分かりやすくするためにちょっと強めにかけました。ヒストグラムを比較すると、山の頂点の位置が左に寄った(暗くなった)のがわかりますね。一方、ハイライト、シャドウは多少の移動はありますが、基本的には移動しません。実際にLightroom上でパラメータをずらしてみるとよりわかりやすいので試してみてください。つまり、このかすみの除去は中間トーンの調整であるのですね。反対に、「かすみの除去」をマイナスにすれば中間トーンは明るくなり、その分ほわっとした感じに仕上がります。この場合は窓ガラスが余計に汚く見えるわけです。写真によっては白昼夢のような、手を伸ばしても届かない遠くの世界、的な雰囲気が作れますね。どうぞ、作ってみてください。
当初の印象としては「明瞭度」に近いのがあるのかな、と思っていましたが、あちらのパラメータはローカルコントラストを調整するものであり、ヒストグラムを観察すれば「かすみの除去」とは異なるのがわかります。
しょっちゅう使うものでもないし、こういうパラメータはやりすぎると極端にハズレな結果にしかならないので使いこなしは簡単なようで奥が深い(こう言っとけば何とかなると思ってる)です。まだLightroom5で消耗している人はぜひCCか6にしてみてください。これまでの現像をやり直したくなりますよ。
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