DJI Mini 2 所感と規制の話

Mavicの文字が消えた新型ドローンです。実質のところ、昨年に出たMavic mini(以下、初代と言います)の後継機種です。

数字だけ見ればただのスペックアップのように思えますが、初代からの大幅な進歩があります。3点ほど、進化点をまとめます。

1.電波が強くなった

初代は本当に電波が弱く、都市部では目視できているのにも関わらず、映像が乱れ、スマホには機体をロストしました、の表示。かなりの扱いづらさがありました。映像が乱れているということは動画撮影中にモニタリングができないというデメリットです。また、機体が見えているのにRTH(return to home、強制帰還)がかかってしまう恐怖。

それが、2になって大幅進化。僕がメインで使っているPhantom 4 Proとも優劣つけ難い安定感です。機体をロストしないというのは信頼性につながります。

2.動画のズーム

次に便利かと思ったのが動画撮影中のズーム機能。FHDで4倍、4Kで1.5倍までズームできます。滑らかなズームではないので撮影中には使い難いですが、焦点距離が変わることでパースがコントロールできるのは本当に便利。撮影後に編集でズームする場合もありますが(4Kで撮ってFHDにする、など)撮影時に出来ていれば尚良いわけです。4倍だとデジタルズームになるのか、流石にズームしないよりも粗さはありましたが、それでも換算100mmほど?ドローンは広角だから盗撮なんてできるわけない、が過去のものになってしまいます。

3.RAW写真

写真がRAWで撮れるようになりました。初代はjpgのみ。ただし、2でもRAWのみの撮影はなく、現状RAW+jpgになっているのが蛇足です。RAWだけでいいんですけどね。ファームウェアで改善して欲しい点です。

センサーサイズが同じ?なため、昔のPhantom 4を想起させる特性です。ただし、RAWの弄りやすさはより上がりました。技術進歩ですね。拡大すると画質が辛いため、SNSには最適です。あるいはパノラマで擬似的に高画素にしてしまうとかですね。パノラマ楽しいですよ。

新しい規制の話

実は僕がMini2を買ったのは業務上、必要に迫られてですがそれがなかったら買わなかったかもしれません。というのも、僕がこのドローンを買った前日に新しい規制の報道がありました。

国土交通省が、ドローンの規制強化に向け、規制対象となる機体の重量の基準を、現在の200g以上から100g以上に変更することを検討している。

https://www.itmedia.co.jp/news/spv/2012/08/news130.html

Mini2は199gという、現状の規制をギリギリに外したサイズになっているのですが、新しい規制は100g以上が対象になるため、該当してしまうのです。

仮に墜落して人やものにぶつかっても被害が限定的であると考えられてきた――(中略)屋外で安定して飛べるような高性能なタイプが家電量販店などでも手に入る。

https://www.asahi.com/amp/articles/ASND673YLNCNUTIL01B.html

もうね、ピンポイントでこのドローンを狙っているとしか思えません。安定して飛べる→ハイ規制の論理が破綻しています。政治は怖いです。流石に現状、100gを切るサイズでMini2にとって変わるドローンはありません。

FPVの世界はどうなるんだ、など心配事は尽きませんが、声は上げて行こうと思います。まだ具体的な内容になっていませんが、だからこそとんでもない規制になる可能性も否定できませんので。

今回の騒動の一次情報は↓です。免許制云々と規制緩和のようにも聞こえますが、その一方で犠牲になる分野もあるわけです。

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kogatamujinki/kanminkyougi_dai15/siryou1.pdf

2020-12-21 | カテゴリー ドローン | タグ

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