2018年もドローンの飛行申請しました、今年はDIPSで
みなさん、飛んでますか?花粉症とかも飛び終わりつつある昨今、ドローン業界は相変わらず元気です。
ご存知の通り、諸々の事故があってからドローンをフライトさせるには日本全国ほぼ許可が必要になっています。しかしながら、YouTubeなどには明らかにルール違反の動画が跋扈してますが、なんなんですかね。ドローンのルールなど道交法の横断歩道やら一時停止やらの扱いくらい適当なんでしょうか。ドローンは人類には早すぎた文明なのでしょうか。
いずれにせよ、今ドローンを飛ばすにあたってはルールを守って航空局の許可許可を得てフライトさせるべきなのは当然で、今日の話題はその申請が今年からオンライン申請ができるようになったことです。
みなさん、これはすごいことなのですよ。日本の行政における各種申請のオンライン化はなんと12%なのです。
しかし、行政手続きのうちネット申請を実施しているのは12%にとどまっており、紙の添付書類を求める手続きが多く存在する。
日経新聞 4/18日付朝刊
その中で申請を受け付けてから僅か2年ほどの無人航空機飛行許可申請が早くもオンライン化ですよ。UIもよく、これまでの書類申請に比べて非常に楽に、便利になりました。
これまではメールで一度送り、ここを修正しろください、という指摘が数日〜10日ほどで返信があり、そこを修正した上で再度メール、あるいはオーケーが出たら郵送、折り返しの郵送で許可証送付という流れでした。しかし、オンライン化してからは書類に不備があればその場でエラーで弾いてくれます。これまで数日かかったのがわずか数分。
これはまるで「ドローンを導入するとこれまで2人がかりで3日かかった作業が僅か30分に!」というドローンの産業革命的謳い文句と同じような感覚です。
オンラインサービス専用サイト(ドローン情報基盤システム) https://www.dips.mlit.go.jp/
メールアドレスとパスワードを作成し、アカウントを作成した後に申請できます。申請にあたり、いくつかポイントがあります。
まず大きく変わった点に催し物上空の飛行に強い制限がかかりました。ニュースにもなりましたが、催し物で事故があったためです。
2017/11/4
・岐阜県大垣市で開催中のイベントの一環とし て行われたドローン菓子撒きのために飛行中の無人航空機がバランスを崩して落下し観客を負傷させた。 ・本事案により6名が救急搬送され、3名が軽傷を負った。 ※なお、操縦者の操縦経験は260時間以上。
・本事案の原因分析と再発防止策の検討を指示した。 ・当該事案について機体が飛行許可を受けていたものと異なっていたこと、安全上必要な確認を行わないまま飛行させたことなどが判明したことから、運航者に対し厳重注意。
DIPSのwebページより
このため、飛行日時を指定せず1年間、包括での許可を得る場合は催し物上空での飛行の申請はできなくなりました。つまり、イベント時にドローンを飛ばす際には都度申請してね、という話です。また、ルールも厳しくなりました。機体が飛行許可を受けていたものと異なっていた、って普通に車で言えば無免ですよねふざけんな。厳重注意で済むんですね。
3-5 催し場所の上空における飛行を行う際の体制
・飛行させる無人航空機について、プロペラガードを装備して飛行させる。
・地表等から150m未満で飛行させる。
・飛行速度と風速の和が7m/s以上の状態では飛行させない。
・無人航空機の飛行について、補助者が周囲に周知を行う。
・催しの主催者等とあらかじめ調整を行い、以下に示す立入禁止区画を設定し、第三者が当該区画に立ち入らないよう措置する。
飛行の高度 立入禁止区画
20m未満 飛行範囲の外周から30m以内の範囲
20m以上50m未満飛行範囲の外周から40m以内の範囲
50m以上100m未満 飛行範囲の外周から60m以内の範囲
100m以上150m未満 飛行範囲の外周から70m以内の範囲
これは国土交通省の定める飛行マニュアルですが、このルール通りに飛ばしたらまともな画が撮れません。オリジナルで飛行マニュアルを作るにしてもこれと同程度の安全確保が必要とのことです。これは、はっきり言ってめんどいです。イベント上空の飛行についてはクライアントありきの話ですが、余裕をもって依頼を受けないと申請が間に合わない、ということになりかねません。このあたりは航空局との協議が必要かもしれませんが…僕も研究したいと思います。
さて、実際の記入と申請ですが最初にパイロット登録と機体の登録を済ませておくとスムーズでした。環境はWindowsが推奨されていましたが、Macでも問題なし。e-taxも控除下げるくらいならまずMac対応しろ。ただしらfirefoxのみアクセスに失敗しました。SSL証明書関連のエラーです。無視して進むこともできましたが、僕はChromeを使いました。
ここからちょっと込み入った話です。入力に関してバグの可能性がありました。
「人・家屋の密集地域の上空」(つまり人口集中地区、通称DID)のフライト申請を行うと3.で「空域を管轄する関係機関」との調整を記入するフォームが入力できるようになるのですりしかし、申請をしたことがある人はご存知の通り、人口集中地区のフライト許可を得るのに関係機関との調整は必要ありません。ただ、空欄のまま進むと入力不備でエラーになりました。困って国交省ヘルプデスクに問い合わせたところ、ここは「調整なし」と記入するのが正解でした。大変わかりづらいです。いずれ解消されるバグかもしれませんが、念のため。
また、紙申請のときに必要だった写真添付は相変わらずなので前もって愛機を撮影しておきましょう。がっつりブツ撮りしてもiPhoneで撮っても結果に変わりはありません。
入力を終えて数日するとメールで許可証が届きます。許可証はこちらから。フライト時には許可証を携帯する必要があるので、忘れずにダウンロードする必要があります。zipなので解凍します。許可証のpdfの他に、xmlファイルがあります。電子証明に必須のファイルなので要らんと言って捨てないように気をつけましょう。
僕はこれまで許可証自体は印刷やコピーして持ち運んでいました。iPhoneなどの端末にpdfにおいても今風で良いのかもしれません。それが「許可証の携帯」にあたるかどうかはまた別として。フライト許可を得たら安全にドローンを飛ばしましょう。なんにせよ安全第一です。
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