Go ProのKarmaか、DJIのMavic Proか、あるいはPhantom4か貴公にぴったりのドローンの選び方
facebookではわりと前に書きましたが、ドローンを買って飛ばしています。空撮用ドローンで圧倒的シェアをもっている、DJI社のロングセラーシリーズ『Phantom 4』です。空中でかなり安定するので上のようにパノラマ写真を撮れます。最近のマイブームです。
ドローンの新機種を見ていると技術の最先端が次々に投入され、未来を感じざるを得ません。Phantom4を買ってその性能に驚き、今度はGo Proが独自の折りたたみ可能なGo Proシリーズを搭載できるドローン、Karmaを発表、一方のDJIは同様に折りたためるMAVIC PROを直後に発表。今月には上位機種、Inspireの新型が出るとの噂です。Inspireは上位機種につき省くとして、これからドローンを始める人が最初の機種はどれにしようか、というときに上記の3つから選ぶとしたらどこがポイントになるか、ということが今回のテーマです。なお、僕はPhantom4は実際に所有して使っていますが、MAVIC PROは触ったのみ、Karmaに至っては実機を見たこともないので(これを書いてる時点で日本ではまだ未発売)、カタログスペック上だけの比較です。なので、情報が偏っていること前提で読んでください。
ひと昔前に流行ったジオラマ風の写真をフォトショップで作成しました。
最高速度
Phantom4 時速72km、MAVIC PRO 時速64.8km Karma 時速54km
DJIの2機種、Phantomとmavic proはスポーツモードがあり、ドローン本体が撮影映像に写り込んでしまう可能性と引き換えに通常よりも速く飛行できるモードがあります。『俺の限界を見せてやる!』的な永遠の少年の心をくすぐるモードですよね。速いことのメリットは単に動画にバリエーションが出せる、動画のスタート地点まで素早く移動できるというほかに、機体自体の安定性が高いことが挙げられます。例えば強風の時に同じ地点でホバリングし続けられるか、あるいは多少煽られても平気か、というのは機体自体のパワー、すなわち最高速度によるところが大きいです。それがどのくらいかというのは机上では難しいですが、DJIのテキストによれば風速5m/s超えたらフライト中止も検討してね、というくらいに書いてあります。
カメラの画角
Phantom4 20mm、MAVIC PRO 28mm、Karma 15mm。
KarmaはそのままGo Proの画角ですね。カメラをやっている人であればこれがいかに違うか、体感でわかると思います。広角の1mmは広さが違う、と口すっぱく言われています。また、既にGo Proを見知っている人には当たり前のことですが、Go Proの映像は魚眼レンズの歪みがあります。お気に入りの画角でドローンを選ぶのも手ですが、しかし、上空に飛んでみるとこれまでの感覚と異なることに気づきます。20mmでもこんなものか、という経験もあります。あとはMAVIC PROの28mmというのは被写界深度を気にしだす画角です。つまり、ピンぼけに注意、てことですね。実際に、MAVIC PROではピント合わせの機能がついてます。f値も2.2で明るめですので。広角でピント外れてても撮影時には気づかないこと、たまにあるんですよね。テレビでもロケで人を撮ってるとたまにやらかしてますね。ハイビジョンのデメリットです。昔のアナログ放送なら多少ピントが抜けてても気づかなかったものを。一方、Phantom 4にはピント合わせの機能はありません。f2.8で1m以上は全てピントが合うパンフォーカスです。それにしたって、1mより被写体が近づくことはあまりありませんので大丈夫。試しに飛んでるドローンの近くに行くとわかりますが、ものすごい風ですよ。
重量、持ち運び
Phantom4 1380g、MAVIC PRO 743g、Karma 1006g。
あれ、Karma、折りたたみ式の割に重いな、という印象です。Go ProつけたらPhantom4とほとんど変わらないのでは…Phantom4だけが折りたためないため持ち運びには圧倒的に不利です。Phantom4は35cm×35cmです。MAVIC PROは、83×198×83mm(折りたたみ時)、500mlペットボトルのサイズ、とレビューされています。Karmaは365.2×224.3×89.9mm。意外に大きい。僕はPhantom4を持ち運びするのに専用のリュックを使っていますが、撮影セット以外のものが入りません。一応、バックの説明書によれば一眼レフが1つ入るスペースはついています。しかし、いつもそこには財布や家の鍵を入れています。他にそれら貴重品を入れるスペースもないので…他にサングラスや風速計、iPad(モニターとして使います)、携帯電話のモバイルバッテリーなどはフライトの必需品です。では、KarmaとMAVIC PROの比較ではどうか、というと、MAVIC PROのほうが携帯性が高そうです。Go Proのサイトをみると、Karmaの収納に使っているバックパックもなかなかのサイズ感です。僕のバックとほとんど変わらないんじゃないか、とさえ思います。一方のMAVIC PROはこんなにコンパクトです。
経験上、これまでであればドローンを持ち運ぶにはどうしてもドローン中心のバックにならなければならないところ、MAVIC PROはサブでドローンを持ち運べるくらいの感覚です。しかし、重いということもまた安定性につながります。重いほうが風に煽られにくいのは自明のことかと思います。
安全性
ドローンは墜落して危険なもの、という認識が昨年からの報道で社会的なイメージとしてあることは否定できません。しかし、無謀な操縦をしなければ基本的にドローンは安全です。それを担保するのがGPSをはじめとした各種センサーです。地面との距離を測るセンサー、前方の障害物センサーなど、一筋縄ではない安全策が盛り込まれています。Go ProのKarmaだけはどのくらいのセンサーを備えているのか、よくわかりません。公式では、誰でも簡単に飛ばせることは謳っていますが、具体的なセンサーの性能などについては語っていません。特に最近、アメリカで全台リコールされたので不安はありますね。開発した初めてのドローンということですし。一方のDJIの2機種、Phantom4とMAVIC PROはどちらも製品紹介ページでセンサーの良さに触れています。特に新機種であるMAVIC PROはより高性能になっているという評価です。
汎用性
僕がカメラを選ぶ時に大事にしている汎用性。各種アクセサリーで様々な撮影に対応できるかどうかということですが、DJIの2機種は基本的に空撮専用です。Go ProのKarmaはそれ自体がGo Proの拡張という位置づけです。Go Proには様々なアクセサリーがサードパーティからも発売されており、これについてはKarmaに、というよりもGo Proに一夕の長があると言えます。Go Proのようなアクションカメラではないですが、DJIではosmoというカメラもあり、試した程度ですが、ジンバルが安定していて良かったです。一台で済むという点ではGo Proにメリットがあります。
ペイロード
とは。ドローンが持ち上げられる重量のことです。構造的に何かを持ち上げる、ということに対応できるのはPhantomだけでしょうか。折りたたみ式のKarmaとMAVIC PROにはきついでしょう。非公式ながら、Phantomは約400gのペイロードがあるとも言われています。
メーカーの公表はありませんが、ペイロード(積載重量)は約400gです。
その場合の飛行時間はおおよそ4~5分前後と通常より短くなるので注意しましょう。
何を載せようか、ワクワクしますね。
Phantom 4から見て気になる機能
Karmaは2パイロットできる点がいいなあ、と思います。一人がカメラを動かし、一人がドローンを操縦します。DJIのドローンだと上位機種のInspireでないとできません。MAVIC PROはトライポッドモードという低速モードが気になります。室内撮影なども想定しているようです。室内でドローンを飛ばしてみるとわかりますが、嵐が起こるので。
Go Proか、DJIの2機種か
アクションカメラの延長として使うなら、Karmaでしょう。空撮専用ならDJIの2機種になります。少々マニアックなところで言えばlog撮影。DJIはlogで撮影できます。なかなか見つかりにくいですが、webページでlutを公開しているのでいろんなカラーコレクションのソフトで使えます。一方のGo Pro、log風に撮れるモードはあるものの、lutにあたるものが純正アプリでしか使用できないようです。
大型のドローンになると、REDのカメラも積めるんだ!
DJIの2機種のうち、どちらか
メーカーの人にずばり聞いてみたのですが、仕事ならPhantomでしょう、とのこと。モニターの違いと最高速度の差のようです。モニターはPhantomについてはiPadなどの大型のタブレットを前提としているものの、MAVIC PROはスマートフォンのサイズを想定しているそうです。また、最高速度に関しては前述のとおり、重量とともに風の影響も受けますので微妙なところで差がでるのかもしれません。とはいえ、MAVIC PROの小型っぷりはかなり羨ましいです。センサーも進化しているようですし。今、僕が買うならMAVIC PROの購入を検討するかもしれません。あとは画角が28mmという点で悩みそうですが…
その他の選択肢
最初の一台ということであれば1万円くらいの小型軽量ドローンもいいと思います。練習用に。いろんなところでオススメされていたので僕も1万円ちょっとのドローンを買いました。メリットは墜落させても財布へのダメージが少ない事、GPSセンサーなどがなく、車で例えるとマニュアルでの運転になるため、最初からPhantomなどの高性能ドローンを買うよりも練習になる事、こういうドローンは200g以下の重量が多いため、法律にひっかからずに色んなところで飛ばせる事、などがあります。ただし、これで撮った映像も写真もロクでもないのは言うまでもありません。さらに、最近はこういったトイドローンとPhantomなどの中間に当たるような数万円のドローンも色んな種類が発売され、充実してきましたのでそういうのを検討するのも良いかと思います。
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