光の考察

明日で会期終了ですが、先月、東京都現代美術館のオラファー・エリアソン展を家族で観てきました。

今回のコロナ騒動で中止になって、延期になって、今に至るこの展覧会。オラファー・エリアソンといえば僕が学生時代からの美術界のアイドルのような存在でした。それが日本で個展だなんて、訪れざるを得ません。

当時と異なり、僕は今、写真を仕事にしていて、それはまさに光を読む仕事と言ってもいいわけです。かっこよく聞こえますが、地道ですが。その視点で展覧会を観ると、自分の中で固くなっていた光に対する直感がフライパンの上のバターのように溶けていくようなそんな感じを思えました。原理がどうしてもわからない展示もありました。ストロボの光がどうとか、どう拡散するとか、いやそんなことよりももっと光は自由なのだと。

こういう照明やったら面白いかな、とかそういう具体的なアイデアには全く繋がらないのですが、まあそんなもんですよね。反対に、ここでなにかひらめいたら、きっとそれは表面的な、つまらないものなんだろうな、って今は思えます。

子も楽しんでいたようで何より。

スタディの展示もありました。この裏に展示されていないさらに膨大な量があるのが想像できました。幾何学とデザイン、アートというと学生レベルの頭だとかえって頭でっかちになって、ありきたりな美しさでしかなく、そこからさらに深く踏み込めるのがアーティストなんだろうな、というのを再確認したような。学生時代の自分を遠く眺められたような。たわいもない思考。アートっていいですね。あと女子が多かったです。

常設展も楽しめました。子供は草間彌生さんのアートが好きだったり、怖かったりするようで。僕は宮島達男さんのこれ。

明日、日美に出演されるようです。千葉市美術館でも個展開催中のようで、このコロナ禍の中、勢いを感じます。そういえば宮島達男さんのアートも、発行ダイオードという光が素です。

2020-09-26 | カテゴリー 日記 | タグ

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