イームズの椅子を修理する
イームズの脚が壊れました。脚の一本のネジが空回りしているようです。あいにく、ファブリックを貼ってあるのでネジの裏側から押さえて、ということができません。
このサイドシェルチェアは2012年に一度修理しています。その時の修理屋が検索したら簡単に見つかりました。頼んでみたところ、椅子を見るなり開口一番、これは無理ですね、直せないです。要は椅子として使えればよいのに他の方法はないのかふざけんな、と思いつつ自分で修理することにしました。
まずネジの状態がわからないと進まないのでファブリックを外していきます。残念ですが、このファブリックは廃棄です。
スポンジが接着されていました。色々試した結果、除光液と激落ちくんのコンボが一番よく落ちました。妻曰く、激落ちくんは本家がよく、100均などで売っているパチモンは精度が落ちるらしいです。
途中。昼飯を食いに、また除光液と激落ちくんを補給しにでかけました。左上に掃除機が写りこんでますが、クッションを落としては吸い、落としては吸い、と繰り返し、歯医者にでもなった気分でした。
キレイに落ちました。
ネジが摩耗してました。空回るはず。
翌日、ネジをホームセンターで買ってきてつけました。穴が大きめなので、ワッシャーを表裏で挟み込むような感じにして止めます。座面なので、ネジ頭は極力平坦なものを選択。これで脚が固定されました。ネジが露出してるのでイームズのクッションをチェアパッドにして完成。
ヴィンテージのイームズのガラス繊維が入ったFRPの美しさが表に出てきて、むしろよかったかな、と。
もともとこのイームズは青のレザーが貼ってあったエッフェルベースでした。ところが、デザインの専門学校の課題中に溶けた鉄をちょろっとこぼしてしまい、レザーがダメになりまして(実用上は問題なし)。またそこから2年ほどして脚が壊れたタイミングでキャッツクレイドルベースに交換し、布もレザーから1枚目の写真のに交換したのでした。座面に4つ、穴が空いてますが、エッフェルベースの跡です。
ヴィンテージのイームズはシェルチェアと合わせて2脚ありますが、長く使えてます。シェルチェアに至っては僕の人生の半分を共に過ごしています。今回、見た目的にFRPが揃ってよかったのかなぁという結果です。しかし、素人でも修理できたのを拒否るってどんな業者だ…
ヴィンテージイームズのガラス繊維入りFRPは元々強度補強のためですが、かえって美しさがあります。近年の復刻されたものとはまた別物という感がありますし、ましてやリプロダクトとかいう名称で売られている偽物とは一線を画しますね。
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