フィルムを触る
こないだ、植物を買いにいったときに撮った写真の現像があがりました。そうです、久しぶりにフィルム使ったのです。スマホアプリでそれっぽい色合いになったりするエフェクトなどがあるので、写真の回りに黒いフチがついてることさえ胡散臭くデジタルを感じる今日この頃ですが、この場合の黒フチはほんとにできたフチです。スキャンというデジタルな行為によってですが。そしてフィルムといえども、スマホアプリで撮るような極端な色の転調なんかは起きないものです。案外普通です。でも、やはりキレイです。人物を撮りたくなるカメラです。
この日使ったカメラはPENTAX67。祖父に貰った初代です。これはもう趣味でしか使えないなあというくらいの重さとフィルムのコストの悪さが特徴です。需要減によって高価になったフィルムは銘柄にもよりますが今は一本500円ほど。現像に出してまた500円ほど(どうせデジタルプリントなので同時プリントはしない)このカメラはフィルム1本で撮れるのが10枚なため、1枚写真を撮ると約100円。計算は撮るときの支障になるのでなるべくしたくはないものですね。一瞬の躊躇が命取りです。自分で現像するともうちょっと安くなりますが、フィルムをためて現像しなければ液がもったいないのと、何より時間がかかるのがネックです。現像に関しては特殊なことをしない限り、お店で出しても自分でやっても仕上がりは一緒なので費用対効果で選びたいところです。
しかし、こうしてスキャンしたはいいけど、フィルムはスキャンのためだけにあったものでしょうか。ここから手焼きでもつくれるのにもったいないですね。また、個人的にはデジタルデータにしておいたほうが使い回しはしやすいのは事実。なんとも面倒。昔はフィルムの状態のまま管理していたのを、少し羨ましいと思うところがあります。
東日本大震災でフィルム洗浄のボランティアをしましたが、しっかり保存してれば意外に生き残っていたりします。むしろ、水にはコンピュータの方が弱すぎるので壊れて当然ですからね。普段からのオンラインストレージへのバックアップが欠かせません。いや、そうではなく、高くなったけどフィルムっていいな、という話でした。撮る歓びがあるのは間違いなくフィルムの方だと思います。が、意外にも撮った瞬間の確信ほど出来映えがイマイチだったと感じることが多いのもまたフィルムのほうです。抜けるような空気感もフィルム(というより中判)ならでは。まとめると、もう少し、久々に触ったフィルムと遊んでみたいという気持ちです。
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