ブツ撮るってレベルじゃねえぞ
ヤフオクに不用品(と思われるもの)を出して小遣いにしようと家でブツ撮りをしました。で、その合間に売らないものもテスト撮影なんかを兼ねて撮ってみたのが上のガンダムなわけですが、ブツ撮りはライトを作り込んでいるときが一番楽しいです。普段は仕事でもあまりブツ撮りはしませんが、たまにしたくなるときというのは作りたいライティングのイメージがあるときです。今回はヤフオクで売るか、と思ったタイミングと被ったのでよかったです。前の記事の写真もこのタイミングで撮影したのでした。
撮影は普通は紙や布を使って背景等を作るのですが、今回は塩ビ板を使ってみました。結果としてはわりと残念なことになりました。塩ビ板は静電気がすごいので(特に今の季節)、すぐにホコリがつきます。ブツ撮りでホコリは厳禁です。なんでも後処理ができるデジタルですが、ブツ撮りでホコリを取るのだけはいついかなるなんどきでもシャッターを切る前がいいです。処理に膨大な時間がかかります。むしろ、デジタルならではの欠点もあります。入念にホコリ取りをしたつもりでも、デジタルはかなり拡大できるため、肉眼で取りきれなかった細かいホコリの存在に撮影後に気づくのです。見ないことにしておきたかったホコリにはいつも悩まされます。今回はヤフオクでwebに上げる写真だから、ということで多少のホコリは目をつむることにしました。本当はいけないのですが。ここは前向きに、塩ビ板は撮影に不向きとわかっただけでもよしとします。ついでに言えば、塩ビ板は傷がつきやすいです。そんな当たり前のことに気づかずに、とりあえず使ってみよう、と思った東急ハンズでの自分が間抜けです。
それと、ブツ撮りをやってると写真の伝え方について毎回、一通り考えます。例えば、ヤフオクなんかには「これこれここにこういう傷があります、中古品です、わかった上で入札してよね」なんて書いて写真で見せますが、傷の程度はライティングでかなり見えかたが変わってきます。悪く使えば、誤魔化せちゃうわけで。とりあえず全体をフラットな光で回したとしても、なんか違うんじゃないかと僕は思います。またwebなんてブラウザやモニターなんかの環境で全く色も変わってくるので、売る側だけに責任があるとも一概には言えません。この環境で色を作ってます、といったところで所詮は目安です。そういう意味ではすべてのデバイスが統一されているiPhone、MacなどApple製品というのは悪く言えば囲い込みですが、ユーザーにとってのメリットも大きいなあと思うわけです。一通りその迷いを毎回経由して、「まあ、いいか」で最終的に済ましてしまうのですけども。モニターを見る人に買ってあげるわけにもいきませんので、自分が色を合わせようという努力にも限界があるわけです。とはいえ、写真はイメージです、とだけ言って全く現物に近づけようとしないのは好きではありません。
ところで、そういう写真のバイアスを知っているからか、料理写真についてはキレイにライティングして撮影しているのがあまり美味しそうに感じなくなりました。キレイに撮った料理写真てどこかチェーン店ぽい感じもあるのでしょうか。反対に安くさいイメージになってしまうというか。そいういう写真は隣にクーポンがついてそうです。先日、友人にそんな話をしたら意外に同意してもらえました。むしろ町の居酒屋さんが真正面からフラッシュをたいて、しかもズームの広角端で撮ってしまったような写真にこそ僕は美味しさを感じます。単にそういうお店が好きなだけかもしれませんが。しかも、わりと安いA4の紙にプリントしてラミネートだけして店先や店内の壁にその写真が貼ってあったらプラス20点ですね。日本酒の美味しい店の匂いがします。あ、でもこれは完全に好みですね。失礼いたしました。
関連コンテンツ
スポンサーリンク