2020年8月22日(土)
今なら愛機D850を持って、パリをもっと楽しめるのだろうが、当時はただひたすら歩いた。歩いた景色でも今まだ思い出せるのは少ない。
ポンヌフで露天商からロートレックのムーランルージュの大きめのポストカードを買った。有名な百貨店で自分用にストールを買った。とはいえ、ヴェネチアでぼったくられたこともあり、予算は少なくなっていた。少ないお金で楽しむにはひたすら歩くか、美術館である。
オルセーはあまり興味もなく行かなかったが、ルーブル美術館だけは行こうと思っていた。当時は既にガラスのピラミッドが入口であった。
開館前から並び、開館と同時に他の何人かと我先にと駆け込む。係員が笑って進行方向に指をさす。その先は、そう、モナリザである。
かなり空いた状態で観賞できたが、実はモナリザを見ることにそんな情熱をかけていなかった。
単にゴダールの『はなればなれに』でルーブルを最短で駆け抜ける、というのがあり、趣向は違えどその真似をしてみたかっただけなのだ。
また、当時、モナリザは既にロープとアクリル(ガラス?)板越しで、それほど近くで観れなかったことも感動の小ささの原因かもしれない。日本の美術館でも反省はあるが、作品を図録の確認のために観に行くのは全く面白さがない。
個人的にはモナリザ以上にサモトラケのニケに圧倒された。展示している場所がちょうど階段の上で、下から見上げるような構図になっていた。見せ方が、さすが世界屈指の美術館である。
2020-08-22 | カテゴリー 写真日記 | タグ
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