カメラマンにとって、色相って、Adobe使う上でわりかし大事かと

写真が現実の視覚情報を対象にする以上、カメラマンが色について知っておくべきなのは自明と言えます。色を構成する3要素といえば、明度、彩度、色相です。写真を扱う時に、明度、彩度の感覚は直感的にもわかりやすいのですが、色相が一番とっつきにくいと思います。Photoshopなどで見慣れてるとは言え、全ての人が色についての十分な知識があるのかと言うと、疑問な場面も少なからずあるわけです。そんなわけで色相を中心とした色についてが今回のテーマなわけです。

この色がどの系統の色相かと言うと、回答に詰まる人もいるかと思います(モニターやブラウザによって色が違いますが)。これはUNIQLO Uの今季のシャツですが、系統的にはマゼンタ気味の赤です。しかし、カタログでは『パープル』と表記されています。赤と紫ではかなり色相が違うのですが、実際の近い色として『グレイッシュレッド』などと表記されてもパッとしない人が多いためでしょうか。

ある色にどの色をどのくらい足すとどんな色になるか、想像ができるかどうかが大事です。Photoshopでは何度もやり直せるとはいえ、何度も時間をかけてらんないわけです。仕事は速い方がいい。

ほかに、緑の補色を聞かれて赤と回答してしまうようではNGですし、色相に限らずとも黄色の明度を落としていくとどんな色になるか、わからないのも仕事としてはマズイわけです。

これらを体系的に学ぶのにはデザインの勉強が一番よいと思います。デザイナーはCMYKで色の体系を考えていて、例えばYを10%足すとどうなるかとかイメージついているわけですが、写真扱うプロとしては同様にRGBの感覚は身につけておいたほうがよいかと思うわけです。色の感覚を身につけておくと、Photoshopだとがっつりした色変換(テーブルの色を青から黄色にするなど)のときに大変役に立ちます。こういうのとか。

「色調補正にやってくる「前例のないレア難題」への対処法」(Shuffle by COMMERCIAL PHOTO)

実は僕はCMYKだとあまり感覚がないのですが、とりあえず写真をいじる時はRGBですし、PhotoshopでRGBをCMYKに変換する精度は全く問題ないと感じているので、今のところCMYKをしっかり覚えなくともRGBの知識で補えている、という感じです。

それと、意外なところでカラー写真のモノクロ変換などに役に立ちます。イエローフィルターとか、フィルムの時に直感的にやってたことを理解した上で自在に使えるようになるわけです。

具体的な色の体系としては色相環や立体で考えるのが良いと思いますが、オサレ色体系として有名なPANTONEやらマンセルの色相環など色々ありますが、僕はPCCSが一番よいと思っています。PhotoshopやLightroomでは色相は直線の帯で表現されていますが、現実には0と360は繋がっている円系ですからね。また、帯で表現されていても、最も彩度の高い黄色と最も彩度の高い紫色の明度にはかなり差があります。

僕はデザインの専門学生だった一年生の最初、こんなのを授業で作っていました。アクリル絵の具で混色して作りました。使っていい色も、12色あたりに限定されていた気がします。ダルトーンとか名前が懐かしい。これを覚えてしまうと空間的に色が把握できるのでオススメですよ。

ちょうど、専門学校時代の友人が在籍中(?)の会社からデザインの本がでました。これ、グラフィックデザインの授業にそのまま使えそうなくらい一冊で基礎がわかる良本です。もちろん色の項目もあります。写真についての項目も、デザイナー目線からの解説が載ってて、いいと思います。僕は平面のデザインが昔から下手なのでこれ読んで勉強し直します。。。

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2018-02-04 | カテゴリー デザイン | タグ

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