NDフィルターを買うときに考えたことは意外とめんどかった

ND400フィルター

今週末から帰省します。実家に帰らせていただきます。娘も連れて東京をでていきます。実家→田舎→風景→長時間露光という単純な思考回路でNDフィルターを買いました。NDフィルターとはレンズを通る光を減少させることで日中に長時間露光しても写真が真っ白にならない素敵なフィルターです。ちょっと前だと日食を観測したり撮ったりするので話題になりましたが、要はサングラスみたいなものです。

今回買ったND400はその名の通り、光を1/400まで減らします。1/400がどんなものかというと、計算しないとわからないので実に面倒です。写真は2次元なので、対数やら累乗やらが絡んでくるのです。なので、

  • 1/2の光で1段
  • 1/4で2段
  • 1/8で3段
  • 1/16で4段
  • 1/32で5段
  • 1/64で6段
  • 1/128で7段
  • 1/256で8段
  • 1/512で9段

つまり、ND400だと8と2/3段くらい露出が落ちる計算です。四捨五入して9段落ちがどんなものかというと、日中の露出の基準であるISO100、F8、1/250秒がISO100、F16、1/2秒になる計算です。F8のままだと露光時間はなんと1/8秒です。意外と落ちねえな。ピーカンの超長時間露光は厳しいですね。まあ、いいや、買ってしまったし。

_DSC9820

写真はフィルターを完全につけずにレンズから若干離して撮ってみたものですが、フィルターの外は完全に露出オーバーなので、NDフィルターすげえな、という気分は味わえました。ガンダムは最近出た1/144のプラモで、すごく出来がいいのでオススメです。

一番上の写真でフィルターとともに写っている2つの輪っかがステップダウンリングです。大きさの異なるフィルターとレンズを仲介するリングです。僕が買ったNDフィルターは径が77mmですが、片方のステップダウンリングは77mmのフィルターを67mmのレンズにつけることができ、もう一つのステップダウンリングは67mmを58mmにします。この2つのステップダウンリングを使ったり使わなかったりすることで、径が77mm、67mm、58mmの3種類のレンズに77mmのフィルターを装着することができます。

77mm、67mm、58mmの径は僕がもっているNikon 24-70/2.8、70-200/4、Nikon F1.8シリーズ単焦点レンズ群のフィルター径ですから、僕がもっているだいたいのレンズでこのフィルターが使えることになります。

このように、大きめのフィルター1つ買って、あとはステップダウンリングでまかなうといくつもレンズの径に合わせて同じフィルターを買う必要がなく、経済的でもあります。反対に小さめのフィルターを買ってステップダウンリングとは逆のステップアップリングでつなぐ方法もありますが、合うフィルターがない、などのごく限られた条件でない限り推奨しません。レンズの方がフィルターより大きい口径になるので撮影した写真の周辺が黒くなってしまう可能性が高いからです。また、ステップダウンリングを使ってもステップダウンリングとフィルターの厚みがあるので写真周辺がケラれない可能性がないとは言えません(特に広角レンズでは)。また、レンズ次第ですが、ピントの位置によってケラれる場合もあります。なので、後悔したくないなら事前に店舗で試すなど、よく検証してから購入するのが本当はよいです。

写真は基本的にはセンスで撮るものだと思いますが、こういう風に考えなければいけないこともたくさんあって難しいです。

2015-09-17 | カテゴリー カメラ | タグ

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