軍艦と曽祖父
僕の曽祖父は軍人でした。誰にも話したことはありませんでしたが、特に機会がなかったのと、僕自身がさほどそれを強く意識していたこともなかったからです。曽祖父は僕が15の時に亡くなりましたが、僕が生まれたときにはすでに高齢であったため、軍人の面影は全くありませんでした。祖母は曽祖父を厳しい人だったと言っていたことがありましたが、元軍人であることを考えたら自然なことかもしれません。曽祖父母が使っていた部屋には軍艦の写真と勲章をたくさんつけた軍服姿の曽祖父の写真が飾ってありました。
僕が最近、そうした軍艦関連に興味を持ち始めたのも、流行りの「艦隊これくしょん」、通称「艦これ」をやり始めたからです。150万人ユーザーを突破して、まだまだサーバー待ち状態が続いているそうですね。僕も運良く抽選にあたってゲームを始めることができました。単に軍艦を擬人化した萌えキャラゲーではなく、ゲームとしてやり込む面白さもあって、よくできているなあというのが感想です。歴史をちゃんと考証しているらしく、それを踏まえたセリフなどもあって深いです。このタイプのゲームにありがちな課金をしなくても遊べます。むしろ課金があまり意味を成さないですし、僕もまだ一円も課金してない状態で楽しんでます。スマートフォンに対応しておらず、PCでしかできないというのものめり込みすぎず、いいところ。こんな風にキレイ事並べるとステマみたいですね。
このゲームを少ししていて、ふと気になったのが曽祖父のことでした。そういえば、曽祖父の乗っていた軍艦はこのゲームにあるのだろうか、と思ったのです。まず曽祖父がなんという軍艦に乗っていたかを調べないといけません。上の写真を拡大するとわかりました。
曽祖父(にはとても思えませんが)が立派な軍服を着てヒゲを生やし、軍艦の写真とともに飾ってあります。そして写真には「軍艦鳥海」と書いてあります。より詳しくは、軍艦の中でも重巡洋艦という部類になります。鳥海とは僕の地元の山、鳥海山のことです。当時の日本の重巡洋艦はすべて山の名前から命名していました。そこでふと気づきました。当時曽祖父は横須賀に住んでいました。戦争が終わる前後辺りに今の実家に住み始めた、と聞きましたが、それはもしや自分の乗っていた軍艦の名前にちなんだ場所を選んで居を構えたのではないでしょうか。う〜ん、推測の域を出ませんが、僕の家系ならそういうことをしそうだなあと自分自身、思います。僕でもそういう選び方はするでしょう。きっかけはゲームですが、そこから曽祖父の過去まで思いを馳せることができました。もっと、生前にいろいろと話をしたかったなと、後悔の念を禁じえません。
ちなみにですが、曽祖父の乗っていた重巡洋艦鳥海はゲームではこんな娘です。
最高にかわいいです。艦これの中でも数少ないメガネっこに、海軍のセーラー服。おまけに性格もよいです。提督(プレイヤー)のことを罵ったりは決してしません(このゲームは200くらいの軍艦が登場しますが、運営側が色んな趣味の人に対応できるようはからってか、提督を事あるごとに罵る娘もいます)。鳥海という名前からも僕のイチオシの娘となっています。同じ山形県の山から命名してる重巡洋艦の羽黒ちゃんとセットで僕の艦隊に揃えて育てたいと思っています。
鳥海ちゃんうへへ、なんて言っている僕は曽祖父に合わせる顔がありません。
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