はじめての天体観測

_DSC2404前回は星を撮りに行った話をしました。その時、懐中電灯やらiPhoneアプリやら、あってよかったものはたくさんありましたが、反対に意外に困ったこともありました。それは、真っ暗の中の撮影なので事前にどう撮れるかわからないこと。撮影に入るまで全く想像がつきませんでした。

まず、ファインダーの像が真っ暗です。辺り一面が真っ暗の中で撮るのだから当然です。カメラの背面液晶のライブビューでも当然真っ暗です。オートフォーカス、当然効きませんね。いずれにしろこういうときはマニュアルフィーカスで撮るのが鉄板なのですが、無限遠も合っているかどうか怪しいところです。マニュアルフォーカス専用のレンズならともかく、オートフォーカス用のレンズは一番端が無限遠ではなく、多少の遊びがあるようにできているのです。

なんとかフォーカスを合わせたと思っても今度は構図が決まりません。ファインダーの中が真っ暗なので当然です。だいたいの勘で撮ってみて、その後微調整、を何度も繰り返して少しずつイメージした構図に近づけます。一枚撮るのに数秒はかかるので時間もとられます。が、そこは長い夜。のんびりと構えたいところです。これ、デジタルカメラだからできていることですが、フィルムだったらえらいことです。しかもフィルムは相反則不軌といいまして、長時間露光になるほど露光時間も余計にかかってくる、かつ、フィルムの粒子が大きくなる、というなんだかわからないが呪いのような特性があるのです。相反則不軌をうまく利用できる環境もありますが(昼間に長時間露光をしたいときなど)、それでもメリットよりデメリットのほうが大きい気がしてならない。デジタルカメラの恩恵を最も受けたのは天体写真の分野かもしれません。

撮影は前回載せたような星が回る写真は後で合成して作るのが一般的です。そのため、現場では非常に多くの枚数を撮る必要があり、時間もかかり、その間はもちろん三脚も動かせないし、光が入ったら失敗なので条件は厳しいです。厳しいですが、人のいないところであれば後は自分自身との闘いなので意外と撮れるものです。なぜなら、僕も初めてだったのに3ショット中2ショットは思い通りに撮れたからです。ただ、非常にバッテリーをくうので(一時間くらいは撮り続けることになる)、一眼レフがいいですね。コンデジはすぐ電池が切れます。失敗した1ショットについてですが、三脚の固定が足りなかったのでカメラが若干動いてしまったのが原因です。一枚ずつの写真はぶれてないので、左上のような写真になっているのですが、数分単位でほんの僅かにカメラが動いているのが合成のときに気づきました。なので、失敗です。なんとか救済はできるかもしれませんが、それにはたくさんがんばらないといけません。三脚はこれでもか、というくらい固定した後に無慈悲な追い打ちをかけてやるくらいにきつく締めるべき、というのが反省点です。そのせいであなたの三脚が壊れても保証はしません。それと、僕はパーマセルテープを使用したのですが、ズームリングとピントリングは撮影中に動かぬように固定するとよかったです。固定しない状況で試してないのでそこまでする必要はないかもしれませんが、安心は手に入ります。これからの季節は少しずつ真夜中の気温もあがり気軽に天体観測しやすく、また、気温が上がる分、大気がよどんで天体もその分見えにくくなるトレードオフの季節だそうです。夏にかけて星が写りにくい天体写真に挑戦してみるか、いっそ次の冬まで待って寒さに挑戦してみるか、ひとついかがでしょう。

2013-05-02 | カテゴリー 写真 | タグ