MacとUSB3.0、そしてタイムマシン

それに気づいたのは先週のことでした。気がつくと、Time Machineが半月ほど前で止まっているのでした。知らない人のために説明すると、Time MachineとはMacのバックアップシステムのことで、日付単位で呼び起こせるので上書きしたデータも復活させられるステキな機能なのです。それで、よく見たらTime Machine用のHDDが外れていたのでした。勝手に外付けHDDがアンマウントされるのはMacではたまにあること。前にそんな記事も書きました。ちなみに僕はこのTime Machine用に外付けHDDを一台そのまま使っています。Macと相性がよいと自賛しているLa Cieの4TB、USB3.0です。

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この先、コンピュータのわかりにくい話になるのでまずは初春らしい写真をご覧ください。外付けHDDが外れているなら話は早く、また接続すればいいことです。しかし、それで終わってはこの記事を書いた意味がありません。なんと、外付けHDDが認識されなかったのです。HDDは問題なく回転しています。異音もありません。とすると、物理障害ではなく、論理障害の可能性が高いです。分かりやすく言うと、物理障害とは落としたとか物理で殴ったとかでHDDが物理的に壊れている状態で、論理障害とは中のデータの問題ですね。後者の疑いを強く持った僕はMacの「アプリケーション⇒ユーティリティ⇒ディスクユーティリティ」を開き、ディスクの状態を見ることにしました。

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話は中盤です。またしても春めいた写真をお楽しみください。通常であればこういうときは画面のスクリーンショットなどを載せるとわかりやすいですが、元々記事にするつもりでありませんでしたのでスクリーンショットはありません。すいません。さて、ディスクユーティリティで外付けHDDの状態を見てみるとHDD自体はマウントされて見える状態でした。ただ、HDD内のパーティション(HDD内の仕切りのようなもの)の文字がグレーになっていました。ということは、論理障害ということでほぼ結論づきました。
さて、ここからどう復旧したものか。幸い、Macのディスクユーティリティには「ディスクの修復」という項目があります。なんにせよ、それで直ったら申し分ないので試しましたが、エラーがでました。そうですよね。でなければこんな記事は書きません。たかだかバックアップのHDDに時間をとられるのも効率的ではないので、思い切ってHDDをフォーマット(初期化)することにしました。一旦まっさらにしてもう一度バックアップを取り直せばよいのです。中のデータが大事なわけではありません。バックアップ以外にデータを入れていなくてよかったと思いました。そして、この記事を書いたからには予想がつく通り、フォーマットもエラーが出て失敗しました。

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さて、どうしたものか。しばらく考え、試行錯誤した末、別のMac、すなわちMacBook Airに繋げてみました。すると、あっさり認識されました。皆さんも、深く悩んでいたのに意外なきっかけであっさりと解決した経験はありませんか?そんな気持ちでした。そこで、そのMacBook Airでフォーマットをかけて元のMacに戻し、念のため再度フォーマットをかけたところ、またバックアップを取り直すことになりましたが、見事HDDは動くようになったのでした。推測ですが、おそらくTime Machine用に設定したHDDだからシステムと何かしらからみ合っているところがあって、それでフォーマットなどで失敗したのではないでしょうか。それゆえ、別のMacでは問題なくマウントできた、としたら道理が通ります。ただ、こうした際のエラーがバックアップディスクではなく、使用中のHDDで起こったら、しかもバックアップがなかったら…そうしたら一気に難しくはなりますが、dd_rescue(そういうコマンド、色々とめんどくさいですが、今度僕も挑戦予定です)などを使用してディスクから可能な限りデータを戻す作業が必要でしょう。
もともとこの記事を書こうと思ったのはWindowsはあるレベルまでの問題は解決策をネットで探すことができるのに対し、Macは問題が生じても比較的しっかり検索しても解決策が見つからないということがあったからです。その分、同じ問題に当たる人も少ないでしょうが、少しでもヒントになればと思い書きました。というか、問題が生じたときに別の媒体で試してみるというのは基本中の基本なんですけどね。少々遠回りしてしまいました。今回の教訓とともに、バックアップをとる際の僕なりの原理を書いて終わりにします。

  • バックアップは専用のHDDを用意する。今回のようにHDDにエラーが出たときに遠慮なく初期化できます。他のデータを混在させておくなんてとんでもない!
  • バックアップはたとえデータ量が多くなってもまるっと全部バックアップする。細かくこれはとる、これはとらない、なんて設定をしていても結局忘れてしまい、いざというときに欲しいデータが復旧できなかったりします。そのための専用のHDDだったりもするのです。2014年現在なんて4 TBが15000円くらいで買えちゃいます。
  • 個人使用にRAIDは組まない。RAIDは冗長性は高めますが、HDDに何かあったときの復旧が困難です。動画エンコードなどに速度を求めてのRAID 0を除く。

必ずしも全ての人に当てはまるわけではないですが、一意見として参考程度にはなると思います。さあ、皆さんもデータを守って安全で楽しいバックアップライフを送ってくださいね!

 

2014-03-19 | カテゴリー コンピュータ | タグ

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