I love シリーズ E

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すいません、カメラの話ですよ。上の写真のレンズを買いました。中野のカメラ屋で3000円。中野のカメラ屋は近所なのですが、近所だから却って行きづらいお店とかありますよね?僕にとってもその類いです。それでも、まあ、行かない人よりは行くのでたまに行くのですが、今日、上のレンズをいいな、と思って買いました。Nikonが80年代に発売していたレンズ、Series Eというレンズ群の一本です。

焦点距離は70-210mm。F値は1:4通し。ピンと来る人もいるでしょうが、Nikonが昨年発売したAF-S 70-200/4と似ています。僕もそのつもりで買いました。異なる点は当然多くあります。次の段落はカメラの話。
○まず、AFは当然なく、マニュアルフォーカスです。ただ、望遠なのでピントはつかみやすく、大きなデメリットには感じません。
○手ぶれ補正がありません。最近のは約5段分と謳っているように、F2.8のレンズを凌ぐ強力な手ぶれ補正がついています。フィルム時代のレンズなので当然、最新のレンズに比べたらそこは劣ります。ただ、ひとつ、手ぶれ補正について世間の誤解をとくつもりで言わせてもらえば、手ぶれ補正がきちんと働くのはしっかりとカメラを構えた状態においてでです。いい加減にカメラを構えてそれで手ぶれ補正の恩恵に与ろうなんて10年早い。
○最短撮影距離。AF-Sは全域で1mでしたでしょうか。このレンズは残念なことに、約1.5mです。これは、遠いです。ただ、焦点距離70mmで使う場合のみ、マクロ域が使えて、56cmまで寄れるようです(マクロ域と呼べる距離ではないですが)。
○描写力。これについては比べないとわからないですが、普通に考えれば最新の設計のAF-Sのほうがよさそうです。が、僕の買ったシリーズEで極端に悪いとは思えませんでした。さすがF4通しのズームレンズ。
○ズーミングが写真で分かる人もいると思いますが、直進タイプです。今はもうこのタイプはありませんね。筒胴部分を前後に動かすことでズームを調整するのです。このほうが、ズームをしている気分になれる、という人もいます。そして、このタイプには当然ついてる花火の線。レンズにオレンジや青の曲線が入っていますが、これが被写界深度の目安になります。今のレンズでは見られませんが、これに美を感じるマニアは少なくないと思います。僕は感じません。
○軽いです。AF-S F4タイプもよくF2.8のレンズと比べて軽量、と言われますが、もっと軽いです。

NikonのシリーズEとは、マニュアルフォーカスレンズの終焉期、1980年代。いわゆるAi Nikkorタイプ、その改良版のAi-S Nikkorタイプの狭間に生まれたレンズ群です。外装が金属ではなく、エンジニアリングプラスチックでできているため、安価な位置づけをされたと聞きます。それゆえ、Nikonを代表する「Nikkor」の名がレンズにつくことはなかったのですが、レンズの構造的にはAi-Sのものに準じたようで、さすがNikonと言われる描写をします。安価ゆえ、Nikkorの名前をもらえなかったながらも、設計に妥協を許さないこのレンズ群を僕は愛しております。特にシリーズ Eの35/2.5はかなり気に入っていて、なかなか中古で見つからないながらも、今のDXフォーマットのデジタルカメラでは標準レンズとして使え、パンケーキタイプのレンズほどではなくともコンパクトなサイズに収まっていることから、多くの人に勉強用としてオススメしています。エントリー機では露出もマニュアルしか使えなくなってしまいますが、その不自由さがむしろいいのだと思っています。僕も昔D40で使っていました(今でもたまにD600で使うときがあります)。

そんなわけで、今日購入した70-210/4もだいぶ期待しています。隠れた銘玉が多いシリーズE。種類はWikipediaでも数えられるくらいしかありませんが、特にこういった開放F値が通しであるズームと単焦点はデジタルカメラ時代の現在でも未だによい写りのレンズだと思えます。僕はレンズをデータで細かく見ることはしないので本当に微細な違いを求められると困りますが。もしもNikonのデジタル一眼レフカメラを手にする機会があれば、シリーズEは一度手を出して欲しいと思います。騙されたと思って。騙されたと思って、というのは責任逃れのいい言葉ですね。騙されてください。

2013-05-05 | カテゴリー カメラ | タグ