D850の新ホワイトバランス、自然光オートォ!

D850でNikonデジタル一眼レフに追加されたホワイトバランス、『自然光オート』が優秀です。自然光という条件でならかなり見た目に近づいた色になってくれます。デジタルカメラの能力を測る目安のひとつとして、人の見た目にどれだけ忠実に色を再現できるかということがあります。その後、レタッチで色を作品のイメージに仕上げるとしても、撮影時に見た目どおりの色を再現してくれるということは指標になります。15年前くらいのデジタルカメラは酷いものでした。曇り空で撮影すると写真の色が真っ青になったり。昨今のデジタルカメラのホワイトバランスは『オート』に設定しておけば間違いない色になるとしても、完全に再現する、というにはあと一歩足りない感じでした。写真の表現に正解はなくとも、写真のホワイトバランスには正解があるのです。

本日の夕焼けの写真です。このブログでは珍しい撮って出しjpgというやつです。さすがに露出まではオートにならないので見た目よりも暗くなっているシャドウ部分を持ち上げ、オレンジ付近の彩度を少し上げると(ピクチャースタイルは彩度抑えめのニュートラルに設定しているので)

かなり見た目に近い光景が再現できました。

カタログでも夕焼けの再現性が高まると謳っていますが、その通りの性能。おそらく、ホワイトバランス『オート』ではまだ自然光と室内光などの区別がつかないのでしょうね。あえて状況を自然光に限定することでホワイトバランスの精度を上げているのだと思います。

ホワイトバランスは色温度(青←→黄色)と色かぶり(緑←→紫)のパラメーターで成り立っています。同じ色温度5000kでも緑がかっているのか、紫がかっているのか、正確に判断するにはデジタルカメラはまだ進化する余地があるということでしょうか。いずれ、今流行りのAiとディープラーニングが解決してくれるでしょうが、まだ今ではないということです。そう考えると、D850の『自然光オート』はホワイトバランス『オート』が完璧になるまでの過渡期の機能かもしれませんね。近い将来、「名機D850には『自然光オート』というホワイトバランスがあって…」なんていう話を酒を飲みながらする機会があるのかもしれません。

余談

最近のNikon機にはピクチャースタイルの『オート』もありますが、こちらの精度はイマイチ。人物撮ったときにコントラストとシャープネスが非常に強くかかっていたり…(『風景』と判断した?)もともとレタッチ前提で撮っているので『ニュートラル』か『スタンダード』で十分です。動画にはフラットがいいですね。また、D850買って気づいたのですが、Nikonには『Picture Control Utility 2』という面白そうなソフトがあります。PC上でピクチャースタイルをカスタマイズできるため、キャリブレーション済みのモニターで色を見ながら設定をつくれます。jpgのみの撮影では便利そうです。近いうちに試してみます。

余談2

一方、こちらはドローンで撮影した写真。HDR合成をして、さらにパノラマにしました。D850のような色再現性は望めないので、さすがにバリバリレタッチしました。

2017-09-12 | カテゴリー カメラ | タグ

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